top of page
検索


建てない建築について。ソフトバンクと三菱重工
構造を買うということ ──ソフトバンクと三菱重工のチャートを建築の断面として読む 株式投資において「上がるか、下がるか」という問いは、実は二次的だ。本質的な問いは常にひとつしかない。 この構造の中に、人は“住める”のか。 私はチャートを価格の推移として見ていない。それは時間軸に沿って立ち上がる 空間の断面図 だ。そして投資とは、その空間に身体を預ける行為にほかならない。 ソフトバンク 三菱 ソフトバンクのチャート──階段と手すりのある建築 ソフトバンクの長期チャートは、明確な 階層構造 を持っている。それは約20年にわたって維持されてきた、極めて強固な空間だ。 青いレンジは壁であり、黄色い線は 床レベル=基準線 である。 この黄色い線は、単なるトレンドラインではない。人が立ち、歩き、体勢を立て直すための 足場 だ。 下の画像の↑矢印で示したポイントは、価格が黄色い線の 下部で大きな下ヒゲをつけ、月足レベルで確定した瞬間 である。一度は転びかけた身体が、 床に足をつき直した地点 だ。 この確定が起きたあとは、波の流れは必ず黄色い線に向かって戻ってい
岩川 幸揮
2025年12月23日


止まっていても、価値は動く──ヤマハとホンダ、二つの空間
空間としてのチャート、運動としての価値 この文章は、ヤマハとホンダという二つの企業を比較し、どちらが優れているかを判断するためのものではない。そもそも、この二社を並べた理由は単純だ。 チャート構造が似ていた 。ただそれだけである。 一つ、気になる企業を見つけたとき、その企業だけを凝視するのではなく、 構造の似たチャートを探す 。それによって初めて、その空間が持つ癖や強度が浮かび上がる。 選択肢が無限にあると、人は判断を恐れる。だが、二つ、三つの空間を並べたとき、問いは一気にシンプルになる。上がるか下がるかではない。 どの空間が、より魅力的に映るか だ。 底値は恐怖ではなく、地盤である 底値という言葉には、下落や不安のイメージがつきまとう。しかしここで扱う底値は、そうした感情とは別の次元にある。 ホンダの底値には、 滞留 がある。水色の丸で示した領域は、価格が止まった場所というより、人々の判断が長く留まり続けた空間だ。 そこは踊り場のような場所でもある。進むことも、戻ることもできる。だからこそ、人は立ち止まり、考え、迷う。 一方で、ヤマハの底値は、
岩川 幸揮
2025年12月19日


10年後の岩川幸揮(仮)
最近、自分がどこに向かっているのか、よくわからなくなっている。 建築をやっているのかと聞かれると、そうだとも言えるし、そうではないとも思う。アートなのか、理論なのか、教育なのかと問われても、どれも少しずつ当たっていて、どれも決定打ではない。 ただ一つ確かなのは、 この状態を早く整理したいとは思っていない ということだ。 10年後、私は建築界にはいないかもしれない。 少なくとも、雑誌や賞や実作を軸に回る、あの意味での「建築界」には長く留まっていない気がする。けれど同時に、建築の外に完全に出てしまうとも思えない。 なぜなら私が扱っているのは、ずっと建築の核にあるものだからだ。 スケール、構造、境界、滞留、時間、制度、読解。建物を建てるかどうか以前に、それらがどう成立しているのか。その前提を疑うことに、関心がある。 もし10年後の私が何かをしているとしたら、それは「作品をつくる」ことよりも、 意味が立ち上がってしまう条件を操作すること に近い。 展示や空間、キャラクターや店舗、文章や理論。それらは別々の活動ではなく、同じ震源から派生した異なる断面だと思
岩川 幸揮
2025年12月16日
第四章|建築のラグ:波尾の空間と価値の遅延
波は前だけを進んでいくのではない。それが通過した後にこそ、最も重要な「余韻」= 波尾(リターディング・エコー)が残される。この波尾にこそ、建築と空間の本質的価値 が宿っているのではないか? 1. ラグとは何か? 「ラグ」とは、トレンドの後を追って動き始める構造のことだ。チャ...
岩川 幸揮
2025年6月24日


一万円から始めるチャート空間論。
現在は ここからどう推移していくか、楽しみです。
岩川 幸揮
2025年6月23日
第三章|波紋のレイヤー:過去・現在・未来の干渉場
波は単独で存在しない。ひとつの波は、他の波と出会い、干渉し、重なり、あるいは消し合う。この干渉が生まれる場こそが、私たちが「空間」や「時間」と呼んでいるものの実体である。 ここで注目すべきは、 波は常に「複数の時間軸」にまたがって存在している という事実だ。 1....
岩川 幸揮
2025年6月20日
第二章|震源地と波紋:時間的因果の非対称性
「波紋が広がる」という直感は、時間の線形的な理解に基づいている。衝撃(震源地)がまず発生し、それが徐々に空間へと伝播していく。しかし、 波の構造は非線形的であり、因果関係もまた一方向とは限らない 。 ここで問うべきは、「震源地は本当に“始まり”なのか?」ということだ。...
岩川 幸揮
2025年6月19日
第一章|波は過去ではなく未来を語る
私たちはしばしば「波紋が広がっている」と口にする。何か出来事が起きたとき、その影響がじわじわと拡散していく様子を、あたかも池に落ちた一滴の水が波となるように捉える。この比喩は美しい。しかしこの「広がり」は、あくまで視覚的な印象に過ぎない。...
岩川 幸揮
2025年6月18日
1万円から始めるチャート空間論
――実践を通して、理論の価値を問う これから「1万円から始めるチャート空間論」の実践を始めようと思う。この試みは、利益を追うことを第一義とするものではない。むしろ、 この理論が現実においてどこまで通用するのか、その実用性を問うための小さな実験...

Gaku Sakura
2025年6月17日


第四回:「COWBY ─ 跳躍する建築のプロトタイプ」
PHARMAKON OVERWRITE STUDIO 構想記 #04 COWBYは、建築の身体化であり、建築の流動性を体現する存在だ。ジャンプするのは彼の身体だけではない。重力に囚われた建築そのものが、一瞬、宙に浮く。 その名は、**COW(牛) と...
岩川 幸揮
2025年6月15日


第三回|COWPYRIGHT──建築のもうひとつの身体
PHARMAKON OVERWRITE STUDIO 構想記 #03 COWPYRIGHTは建築の歴史に属する。それはキャラクターでもマスコットでもない。記号やロゴのようなものでもない。むしろ、建築の文脈にアクセスするための装置であり、既存の建築的知覚を脱臼させ、再構成する...
岩川 幸揮
2025年6月14日


第二回|建築は移動する
PHARMAKON OVERWRITE STUDIO 構想記 #02 このバイクは少し変わっている。リアのタイヤが2本ある。それぞれに片持ちのスイングアームがついており、身体の動きと連動して傾く機構が搭載されている。つまり自立して転倒しない。タンクの形状から液晶が立ち上がり...
岩川 幸揮
2025年6月13日


建築のための建築
PHARMAKON OVERWRITE STUDIO 構想記 #01 あの建築は、もともとU字のハープパイプのようなかたちをしていた。つまり、床はまっすぐではなかった。わずかに湾曲していて、私はそのカーブを都市に開放しようとしていた。ビジネスマンや子どもたちが、ただの道とし...
岩川 幸揮
2025年6月12日
終章|ポスト比例時代の空間:建築・芸術・理論の交差にて
建築を「建てる」という動詞で捉える時代は、すでに過去のものとなりつつある。いま私たちに求められているのは、「響かせる」という新たな構築の在り方だ。比例、スケール、中心、均整。古典的な空間の語彙は、かつて整った秩序と支配のもとで栄えたが、いまそれらは多義的な意味を孕みながら、...
岩川 幸揮
2025年6月11日
第6章|奇跡とはなにか:時間の推移と価値の浮上
波は、決して完全に予測できない。しかし波には「かたち」がある。そのかたちは、過去の干渉、未来の余韻、現在の振幅を含んだ一瞬の凍結であり、そこに「奇跡」が宿る。 チャート空間論において、「価値」は単なる価格の上昇や下降ではない。それは時間の中で繰り返される干渉と蓄積、すなわち...
岩川 幸揮
2025年6月10日
第5章|展示空間の裏返し:誰が誰を展示しているのか?
建築と芸術の関係は、長らく「器」と「内容」の構図で語られてきた。しかしその構図は、現代において反転しつつある。美術館はもはや中身を包むだけの「白い箱」ではなく、自らが作品の一部、あるいは干渉する波として機能し始めている。...
岩川 幸揮
2025年6月9日
第4章|スパイラルの波動:芸術的衝撃と構造の沈黙
ロバート・スミッソンの《スパイラル・ジェッティ》は、建築でも彫刻でもなく、「波から生まれる波紋」の具象化である。グレートソルト湖の岸辺に延びるその渦巻きは、時間と自然の作用によって消えたり現れたりする。固定された構造ではなく、干渉と変容の場。そこには、「波の余白」がある。波...
岩川 幸揮
2025年6月8日
第3章|波としての空間:建築の解体と時間の干渉
建築とは「構造」だろうか?少なくとも20世紀的モダニズムにおいて、建築は秩序・比例・構造といった理念に支えられていた。だがその理念は、磯崎新によって根底から解体される。「建築とは構造である」という通念に対し、磯崎は「非構造の構造」という逆説を突きつけた。...
岩川 幸揮
2025年6月7日
第2章|波紋としての価値:チャート理論とアートの接点
価値とは、どこから現れるのだろうか。価格という絶対的な数値ではなく、「波」としての運動、つまり観測される推移のなかに価値を見出す視点こそが、現代の芸術や建築、そしてチャート分析において決定的に重要になっている。 多重経路散乱場理論をチャートに応用するという視座は、「価格変動...
岩川 幸揮
2025年6月6日
第1章|フラクタルとしての芸術と建築
― ステラ、リヒター、ポロック、コールハースの構造にみるスケールと干渉 ― スケールが飛ぶ。そのとき、作品はもはや作品ではない。空間であり、構造であり、波の干渉である。 フランク・ステラの絵画が持っていたあの異様な立体性は、どこか建築的だった。色彩は構造を侵食し、形態はキャ...
岩川 幸揮
2025年6月5日
bottom of page